失敗しない骨董品選び!購入前にチェックすべき5つのポイント
アンティークショップや骨董市に足を踏み入れると、数々の魅力的な骨董品に心惹かれますよね。「これも素敵、あれもいいな」と、ついつい衝動買いしたくなる気持ちもわかります。しかし、骨董品は一つとして同じものがありません。後から後悔しないためにも、購入前に冷静にチェックすべきポイントを知っておくことが大切です。
今回は、骨董品をこれから集めたい初心者の方に向けて、見るべきポイントを5つにまとめました。
1. 状態のチェック
これは最も基本であり、最も重要なポイントです。価値を大きく左右するため、じっくりと時間をかけて確認しましょう。
キズ・カケ・ヒビがないか?
陶磁器は、縁や高台(底の部分)にカケやヒビがないか、光にかざしてチェックします。
木製の家具は、目立つキズやへこみ、割れがないかを確認します。
修復跡がないか?
素人目にはわかりにくいですが、接着剤の跡や、不自然な色の違いがないか、細部まで確認しましょう。
特に陶磁器の「金継ぎ」(割れた部分を漆でつなぎ、金粉で装飾する伝統的な修復方法)は、価値を高める場合もありますが、ただの修復跡ではないか、プロに相談することも検討しましょう。
汚れやカビ、ニオイはないか?
特に布製品や古書は、シミやカビ、そして古いもの特有のニオイがついていないか確認します。
購入後、自分で手入れできるものか、専門のクリーニングが必要かを見極めることも大切です。
2. 時代背景と作られた場所の確認
骨董品の「物語」を知ることで、愛着がさらに深まります。
いつ頃、どこで作られたものか?
箱書き(はこがき) や落款(らっかん) があれば、作られた年代や作者、窯元を知る手がかりになります。
これらは、その骨董品が本物であることを証明する重要な情報です。
来歴ははっきりしているか?
「〇〇家で代々受け継がれてきたもの」「〇〇の寺院で使われていたもの」など、来歴がわかると、その骨董品の歴史的価値や希少性が高まります。
3. 素材と技法の確認
どのような素材が使われ、どんな技法で作られているかを知ることは、その価値を見極める上で欠かせません。
素材は本物か?
陶器、磁器、漆器、ガラス、金属など、素材によって手触りや重みが異なります。
漆器なら、塗りや木地がしっかりしているか。ガラスなら、気泡や厚みの違いで手作りの温かみがあるかなどを確認します。
手仕事の温かみを感じられるか?
機械で大量生産されたものにはない、職人の手仕事の跡(筆の運び、釉薬のムラなど)があるかを見ることで、その骨董品の個性や価値がわかります。
4. 値段の妥当性の判断
骨董品には「定価」というものがありません。似たような骨董品の相場を事前に調べておくことが大切です。
相場を知る:
インターネットオークションサイトや、他の骨董店での価格をリサーチしておくことで、提示された価格が妥当かどうか判断しやすくなります。
鑑定書や保証書はあるか?
特に高額な骨董品の場合、鑑定書や保証書があるか確認しましょう。信頼できる専門家が鑑定したものであれば、安心して購入できます。
5. 自分の「好き」を大切にする
最後に、最も大切なポイントです。
心が動くか?
どんなに高価な骨董品でも、自分の心が動かなければ意味がありません。
「なんだか惹かれるな」「家に置いたらどんな風になるだろう」と想像が膨らむか、その直感を信じましょう。
まとめ
骨董品は、歴史や文化、そして人々の暮らしが詰まった、唯一無二のものです。
「状態」「来歴」「素材と技法」「価格」といったチェック項目を冷静に確認することは大切ですが、それ以上に「自分が心から好きだと思えるか」という気持ちが、骨董品との良い出会いにつながります。
これらのチェックリストを参考に、あなたにとっての特別な一点を見つけてくださいね。