【価値を守る】骨董品の陶磁器・焼き物の正しい掃除と「一生モノ」の保管術


代々受け継いだ品や、趣味で集めた骨董品の陶器・磁器。「どうやって手入れしたらいいの?」「汚れているけど、洗って価値が下がらないか心配…」と悩んでいませんか?

陶磁器は、種類によって水分の吸収性が全く異なります。間違った方法でお手入れをすると、シミやカビの原因となり、せっかくの美術的価値を下げてしまうリスクがあります。

このガイドでは、陶器磁器、それぞれの性質に合わせた正しい掃除・お手入れ方法と、高価買取長期保存に繋がる最適な保管方法を分かりやすく解説します。大切な焼き物を最高の状態で未来へ残しましょう。


1. 骨董品の陶器・磁器を扱う上での「黄金ルール」

本格的なお手入れを始める前に、陶磁器全般に共通する基本的な取り扱い方を確認しておきましょう。

1-1. 素手は厳禁!汚れと破損を防ぐ対策

骨董品を扱う際の最大の敵は、あなたの手の油分(皮脂)や汗、そして落下です。

  • 白手袋(布手袋)の着用: 陶磁器を素手で触ると、手の油分や湿気が焼き物の表面に付着し、変色やシミの原因になることがあります。必ず綿や布の白手袋を着用し、指紋をつけないようにしましょう。

  • マスクの着用: くしゃみや咳などの飛沫も、古い品にとってはシミカビの原因になります。お手入れや鑑賞の際はマスクの着用をおすすめします。

  • 安定した場所での作業: 陶磁器は衝撃に弱いため、作業は必ず低くて安定したテーブルの上などで行いましょう。落下による破損は、品の価値を致命的に下げることになります。

1-2. 致命的な汚れ・破損は自分で直さない

「茶渋が気になる」「欠けを隠したい」と思っても、自分で修復したり、強力な洗剤を使ったりするのは絶対にやめましょう。

  • 不適切な修復は価値を下げる: 骨董品は「作られた当時のまま」の状態に最も価値があります。素人がパテ埋めなどをすると、プロの査定士にはすぐに見破られ、かえって買取価格が大幅に下がる原因になります。

  • 強い洗剤は避ける: クレンザーなどの研磨剤入りの洗剤や、漂白剤は、特に陶器上絵(金彩など)を傷つけ、変色・剥離させるリスクがあります。使用する際は食器用の中性洗剤をごく薄めて、ごく短時間で済ませましょう。


2. 陶器(土もの)の正しい掃除とお手入れ方法

陶器は土の粒子が粗いため、吸水性が高く、水分や汚れを吸い込みやすい性質があります。特に注意が必要です。

2-1. 軽い汚れの掃除(基本のお手入れ)

日常的なホコリ軽い汚れは、水を使わず優しく取り除くのが鉄則です。

  1. ホコリを払う: ブロアー(カメラのレンズ掃除に使うもの)や、柔らかいハケ、乾いた布などで、表面のホコリを優しく払い落とします。

  2. 水洗いは「手早く」が鉄則: 汚れが気になる場合でも、つけ置き洗いは絶対に避けてください。ぬるま湯でサッと洗い、柔らかいスポンジで優しくこすり、すぐにすすぎます。

2-2. シミ・茶渋ができた時の対処法

陶器の表面の貫入(釉薬の細かいヒビ)や素地の隙間茶渋やシミが染み込んでしまうことがあります。

  • 中性洗剤の薄め液: ごく薄めた食器用中性洗剤を使い、柔らかい布で優しく拭き取ります。

  • 重曹ペースト(最終手段): どうしても落ちないシミには、重曹を少量の水でペースト状にしたものをシミ部分に塗り、しばらく置いてから優しくこすり洗いをします。ただし、研磨作用があるので、優しく、自己責任で行いましょう。

2-3. 洗った後の「完全乾燥」が最も重要

陶器は内部に水分を蓄えていることが多く、表面が乾いても安心できません。

  1. 水気を拭き取る: 乾いた布で表面の水気を丁寧に拭き取ります。

  2. 陰干しで完全乾燥: 風通しの良い日陰で、底(高台)を上にして斜めに立てかけるなどし、丸一日以上かけて完全に乾燥させます。乾燥が不十分だと、カビ臭いの原因となります。


3. 磁器(石もの)の正しい掃除とお手入れ方法

磁器は陶器に比べて粒子が細かく、吸水性がほとんどないため、比較的丈夫でお手入れしやすいのが特徴です。

3-1. 磁器のお手入れポイント

  1. 水洗いはOK: 磁器は吸水性が低いため、水洗いしても問題ありません。

  2. 上絵に注意: ただし、金彩、銀彩などの上絵付けがある場合は、強くこすると剥がれるリスクがあります。柔らかい布で、優しく汚れを拭き取りましょう。

  3. 食器用洗剤で十分: 基本的には食器用の中性洗剤で優しく洗えば十分です。

3-2. 磁器の貫入とヒビの見分け方

磁器にもまれに貫入が入っていることがありますが、貫入致命的なヒビは音で区別できることがあります。

  • 良い音(貫入): 陶磁器の胴部分をそっと指で弾いてみて、「チーン」という澄んだ金属音が響けば、割れや深いヒビがないサインです。

  • 悪い音(ヒビ):カチッ」「コンッ」という鈍い音がした場合は、目に見えないヘアーライン・クラック(髪の毛のような細かいヒビ)が入っている可能性があります。


4. 骨董品・古美術品を「価値を保って」長期保管する方法

お手入れと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが保管環境です。湿気や衝撃から守ることが、高価買取の鍵となります。

4-1. 陶磁器に最適な保管環境の条件

要素最適な環境避けるべき場所理由
場所直射日光が当たらない通気性の良い場所窓際、水回り、極端な高所、床下収納庫紫外線による変色・退色、高所からの落下破損、湿気によるカビ
温度・湿度温度変化が少ない場所(15〜25℃程度) 湿度50%以下を保つ極端な高温多湿、エアコンの風が直接当たる場所急激な変化は陶磁器の膨張・収縮を招き、ひび割れの原因となる。

4-2. 保管の具体的なテクニック

  • 専用の箱にしまう: 可能な限り、購入時の共箱桐箱にしまうのがベストです。箱がない場合は、紙製の箱木製の箱に入れましょう(プラスチックは湿気がこもりやすい)。

  • 布で包む(緩衝材): 陶磁器を箱に入れる際は、柔らかい布(木綿や和紙、ウコン布など)で一つずつ丁寧に包みましょう。ウコン布防虫・調湿効果が期待できます。

  • 重ねて保管は避ける: 器同士がぶつかり合って傷つくのを避けるため、重ねての保管は極力避けましょう。やむを得ず重ねる場合は、間に薄い布や紙を挟んで保護してください。

  • 定期的に空気に触れさせる: 湿気対策として、年に数回、よく晴れた乾燥した日を選んで箱から出し、風通しの良い日陰陰干しをすることをおすすめします。

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