【初心者向け】時価評価額とは?意味・計算方法・活用例をわかりやすく解説
はじめに:投資や資産管理での悩みに
「自分の資産は今いくらの価値があるのか?」と考えたときに重要になるのが時価評価額です。株式や不動産、投資信託など、資産の価値は常に変動します。この記事では、時価評価額の基本から計算方法、活用例まで、初心者でも理解できるように解説します。
1. 時価評価額とは?
時価評価額(Market Value / Fair Value)とは、資産や負債の現在の市場価格で評価した金額のことを指します。
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株式や投資信託:取引所や市場での最新の価格
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不動産:直近の取引事例や査定価格
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債券:市場での取引価格に基づく価値
ポイント:簿価(購入時の価格)とは異なり、現在の価値で評価される点が特徴です。
2. 時価評価額の計算方法
時価評価額の計算は、資産の種類によって異なります。
株式・投資信託の場合
時価評価額 = 保有株数 × 現在の株価
例:100株を1株1,500円で保有 → 時価評価額 = 100 × 1,500 = 150,000円
不動産の場合
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直近の売買事例や固定資産税評価額、市場査定価格を参考に算出
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正確な価値は不動産鑑定士による評価で決定
債券の場合
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市場での価格(額面より高いか安いか)で評価
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利率や償還までの期間も考慮される
3. 時価評価額を使う目的
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資産状況の把握
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現在の資産価値を正確に把握できる
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投資判断の材料
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資産を売買するタイミングの判断に活用
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会計・決算処理
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上場企業は保有資産を時価で評価することが多く、損益に反映される
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資産運用・相続対策
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相続税評価やポートフォリオ管理に必要
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4. 時価評価額と簿価の違い
| 項目 | 簿価(Book Value) | 時価評価額(Market Value) |
|---|---|---|
| 評価基準 | 購入時の価格 | 現在の市場価格 |
| 変動性 | 基本的に固定 | 市場動向で変動 |
| 用途 | 会計上の管理 | 投資判断・資産管理 |
例:株を1,000円で購入 → 簿価1,000円
株価が1,500円に上昇 → 時価評価額1,500円
5. 注意点
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市場価格は常に変動するため、時価評価額は変動資産にのみ有効
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流動性が低い資産(例:未公開株・一部の不動産)は正確な時価を算定しづらい
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会計上、企業は評価方法を開示する必要があります(公正価値基準)
まとめ
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時価評価額は資産や負債の現在の市場価値を示す金額
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株式や投資信託、不動産、債券などで活用
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投資判断や資産管理、会計処理に欠かせない指標
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簿価との違いを理解することで、より正確な資産把握が可能
資産運用や投資をする際には、時価評価額を定期的にチェックし、現状把握と適切な判断を行うことが重要です。