お通夜・葬儀の受付マナー完全版|挨拶の言葉から袱紗(ふくさ)の出し方まで
お通夜や葬儀・告別式への参列は、突然の知らせであることがほとんどです。急いで準備を整えて会場に向かう中で、最も緊張するのが「受付」での振る舞いではないでしょうか。
受付は、遺族に代わって弔問客を迎える場所であり、参列者にとっては哀悼の意を最初に示す大切な場面です。正しい挨拶の言葉、記帳の仕方、そして香典の渡し方まで、大人のマナーとして身につけておきたい基本を詳しく解説します。
1. 受付に到着した際の流れと挨拶
会場に到着したら、まずは受付に向かいます。コートなどの大きな手荷物がある場合は、先にクロークへ預けておきましょう。
挨拶は「控えめに」が基本
受付では、まず一礼をし、お悔やみの言葉を述べます。この際、大きな声を出したり、長話をしたりするのは控えましょう。
代表的なお悔やみの言葉:
「この度は、ご愁傷様でございます」
「この度は、突然のことで……(言葉を濁す)」
「お呼び立てにあずかり、恐縮に存じます」
言葉に詰まってしまったら
無理に難しい言葉を使おうとして詰まってしまうよりは、黙礼(深くお辞儀をする)だけでも十分にお気持ちは伝わります。大切なのは、悲しみを共有する姿勢です。
2. 袱紗(ふくさ)の取り扱いと香典の出し方
香典袋をそのまま手で持ったり、カバンから裸のまま取り出したりするのはマナー違反です。必ず「袱紗」に包んで持参しましょう。
弔事用袱紗の色と種類
色: 紺、グレー、深緑、茶などの寒色系。紫色は慶弔両用として使えるため、一つ持っておくと重宝します。
種類: 芯のない「ソフトタイプ」や、型崩れしにくい「台付き袱紗」、差し込むだけの「ポケット袱紗(爪付き)」などがあります。
袱紗からの取り出し方
受付の順番が来たら、自分の前で袱紗を取り出します。
左手に袱紗を乗せ、右手で開きます。
香典袋を取り出し、畳んだ袱紗の上に置きます。
**相手から見て文字が正しく読める向き(時計回りに180度回転)**にして、両手で差し出します。
ポイント:
差し出す際には、「御霊前にお供えください」や「この度はお力落としのないよう」といった一言を添えるとより丁寧です。
3. 記帳の正しい作法
香典を渡した後は、芳名帳(ほうめいちょう)への記入を行います。これは遺族が後で香典返しを用意したり、参列者を確認したりするための重要な記録です。
丁寧にフルネームで記入
住所と氏名は、略さずに正しく記入します。たとえ受付の担当者が知人であったとしても、必ず楷書で丁寧に書きましょう。
代理で参列する場合
会社の代表や家族の代理として参列した場合は、以下のように記入します。
氏名欄には「本来参列すべき人の氏名」を書く。
その左横に「代」または「内(配偶者の場合)」と小さく書き、自分の名前も添える。
4. 香典を辞退されている場合の対応
近年では、「ご厚志ご辞退」として香典を辞退される葬儀も増えています。
案内がある場合は無理に渡さない
看板や案内状に「香典辞退」の旨が書かれている場合、無理に渡そうとするのは遺族の意向に反するため控えましょう。その場合は、受付でのお悔やみの言葉と記帳のみを行います。
供花や供物も確認が必要
香典は辞退していても、お花(供花)や品物(供物)は受け付けている場合もあります。不明な場合は、事前に葬儀社や受付担当者に確認するのがスマートです。
5. 受付でのNGマナーと注意点
良かれと思ってしたことが、マナー違反になってしまうケースもあります。
忌み言葉(いみことば)を使わない:
「重ね重ね」「たびたび」といった重ね言葉や、「死ぬ」「生きている時」といった直接的な表現は避けましょう。
受付でのおしゃべり:
久しぶりに再会した知人がいたとしても、受付付近での立ち話は厳禁です。会場内では静粛に過ごすのが基本です。
雨の日の配慮:
濡れた傘やレインコートは、受付の前に必ず水気を切り、指定の場所へ置きます。会場を濡らさない配慮も大切なマナーです。
6. まとめ
お通夜・葬儀の受付は、故人とのお別れを前に、心を整える場所でもあります。
控えめな声でお悔やみの言葉を述べる
袱紗から香典袋を出し、相手の向きに合わせて両手で渡す
住所・氏名を丁寧に記帳する
これらの流れをスムーズに行うことで、周囲に安心感を与え、落ち着いた雰囲気の中で供養の時間を迎えることができます。基本的な作法を理解し、お悔やみの気持ちを誠実に伝えましょう。
香典袋へのお金の入れ方マナー完全ガイド!向きや新札の是非を徹底解説